読書感想文のポイント 「世界一おいしい火山の本」 中学校の部


大きな自然現象って、実は身近な現象と同じものだったりします。たとえばお風呂の天井からぽたりとおちてくる水滴って雨そのものだし、お風呂の水を抜いたときに渦を巻くのは竜巻や台風と同じ地球の自転の影響だったりします。サイズの違いはあれども同じ物理法則や科学法則にしたがってるのことにあらためて驚きます。

火山の噴火やそれにともなう地殻変動も身近な現象で学ぶことができる、そんなことを教えてくれるのがこの本です。しかもなんとお菓子づくりを通じておいしく学ぶことができるのとはびっくり。この本は、世界一おいしく火山が学べる本なのです。

世界一おいしい火山の本―チョコやココアで噴火実験 (自然とともに)
世界一おいしい火山の本―チョコやココアで噴火実験 (自然とともに) 林 信太郎

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未来のための大切な一歩

日本には108個の活火山があります。この108個の活火山は気象庁が制定したもので、過去一万年以内に噴火したことのある火山です。この火山の状
態はさまざまで、現在活発に活動している火山もあれば、長期にわたって静かな火山もあります。そんな火山があふれている国が日本なのです。

おとうが高校生のときに伊豆大島で噴火がありました。海を挟んだ千葉の房総半島でもガラス窓がビリビリと響きました。直線距離で50キロ強離れていてもガラスが割れた家もあったようです。連日のテレビの映像もあわせて一番火山活動を身近に感じたのがこの時です。

火山の噴火といえば誰もが目の前に映像が浮かびます。真っ黒な噴煙が立ち上り、火山弾がヒューヒューと音を立てて降り注ぐ。真っ赤な溶岩が不気味に人家に迫り、真っ白な火山灰が幾日も降り注ぐ。こんな光景がすぐに浮かんでくるでしょう。

でもそれテレビで見たような映像であって、実際の音の迫力や恐怖を体験した人は少ないでしょう。なかなか出会うことのないのが火山の噴火です。

ひとたび噴火が起こったら何ができるか。そのために火山についてあらかじめ知ってほしい。知っていれば噴火に遭遇しても対処できる。被害を最小限に
とどめるために、火山活動にともなう現象とそれにどう対処するかを考えてもらわなければいけない。そんな希望から筆者は火山を身近に知ってもらう活動を
行っています。

子供のほうが未来は長い。今30後半のおとうよりも、今小中学生のみんなが火山の噴火に遭遇する確立のほうがずっと高いでしょうね。野口健さんもいうように子供たちこそ自然を守る活動や自然を理解する活動をしっかりとやるべきでしょう。その一歩として火山を世界一おいしく学ぶことは、未来のためにも大切な一歩だと思いました。

読書感想文のヒント① 実際に実験をしてみよう

読書感想文のヒント② あなたの火山体験を振りかえってみよう

読書感想文のヒント③ 火山のめぐみについて考えてみよう

■参考記事

「お菓子で火山現象」出前授業 秋田大の林教授(秋田) : ボランティア・その他 : 地域ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

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