読書感想文のポイント 「レネット―金色の林檎」 中学校の部
あ、これも初恋なんだ。
なんとなくもやがかかった中を進んでいくようなお話が突然晴れわたった。それは9年のあいだ、そう思わなかった、そう思わないようにしていたことに主人公は気づいた時だった。主人公のせつない気持ちに、三十過ぎのおとうさんも胸がチクンとなった。
作者は、あの「キャンディキャンディ」の原作者だ。おかあさんはもちろんのこと、おとうさんだってキャンディキャンディ真っ只中の世代だったりする。キャンディキャンディもしっかりと描かれた時代と人、そして恋心がたまらない作品だ。深い歴史のドラマと、そこに咲くあわい恋をかかせたら右に出るものはない。作者はそんな人なんだな。
レネット―金色の林檎 | |
名木田 恵子
おすすめ平均 |
時間が解決してくれるんじゃない!
ともすれば大きな事件も時間が解決してくれるんだって簡単に考えてしまいがち。でも実はその裏で、多くの人が悩み苦しみそして乗り越えていくんだってことをあらためて感じました。
チェルノブイリの原発事故は多くの人に多大な影響をあたえました。後遺症に悩みながらも成長し大人になったセリョージャ。その姿は時間だけが解決してくれるのではなく、周りの人、そして自分自身が苦労して解決していくことを教えてくれます。
主人公海歌(みか)の徳光家も突然の兄の死をきっかけに、家族がバラバラになってしまいます。9年もの間、海歌は北海道に帰ろうともしませんでした。それでも20歳になったちょっとしたきっかけで、9年止まっていたものが動き出しました。これも見えないところで、父が母が、そして海歌が、もがき苦しんでいたからこそ、前に動き出したと思えます。
一見、時間が解決してくれそうなもの。たとえば今、あなたがほおっておいているものはありませんか?それはそのままでいいでしょうか?この本を読んで考えたことをぜひ感想文にまとめてみてください。
あなたの初恋は?
海歌が感じた別の自分。ちょうどこの本を読んでいる中学生のあなたにはとても身近なことかもしれません。あなた自身はそんな自分をどう感じていますか。
反抗期真っ只中のあなたは、きっとものごとを難しく考えたり、理解できなかったりしがち。その究極のものが恋なのかもしれない。現在進行形でも、ちょっと前の胸がツンとくる体験でも思い出してみてください。あ!これって恋だったのかって今ならわかるかもしれません。
自分のことならすらすら書けるはずですよ。
おまけ レネットゆかりの土地をめぐるGoogleMap
レネットの舞台である北海道の余市におとうは2回訪れたことがあります。とはいえ、一度目は国道5号線を通過しただけだし、2度目は仕事先に1時間ほど滞在しただけでした。それでも厳しい冬に耐える町のオーラがなんとなく伝わってきて、石狩湾の荒波に驚いたことを覚えています。
この物語には余市の町はもちろん、北海道各所、そしてチェルノブイリ、ベラルーシとさまざまな場所が登場します。海歌の住んでいた家はどんなとこにあるんだろう?ひまわりの迷路ってあるのかな?そんな思いで、Googleマップでレネットゆかりの地をめぐってみました。一部、推測で設定してある場所もあります。ご指摘あれば修正しますのでよろしくお願いします。
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ありがとうございます。参考にするぞょ。
参考になりました!!
今年は県突破目指しますッ。