読書感想文のポイント 小学校低学年の部 おこだでませんように
低学年の部のなかで、毎年かならず一冊ある「おとなの心をえぐる作品」です。昨年は、ぼくがラーメンたべてるとき 、おととしは、おじいちゃんのごくらくごくらく でした。今年は、おこだでませんように。ぷいっと横を向いた気の強そうな男の子の顔。なんだか見透かされたようでドキッとしました。
おこだでませんように | |
石井 聖岳
おすすめ平均 |
読書感想文をスラスラかけるかどうかは、そのお話に似た話を、これから読もうとするあなたがどれだけ持っているかどうかにかかっています。
いつも学校やおうちでおこられることの多いおとこの子、いもうとやおとうとがいるおにいちゃん、おねえちゃんに、ぜひ読んでもらいたい一冊です。
低学年の部の課題図書なので、読書感想文を書くことは親子共同作業になると思います。なんでもいいから書いてみなさい!だと子供はきっと混乱してしまいます。その本を読んだ子供の気持ちを整理してあげて、そして文章に組み立てるのは親の役目だと思います。一緒に読んで、お互いに思ったことを話し合って、メモして整理してあげてください。
特におすすめしたいのが、「五つの感想ですらすら」作戦 です。次の5つの感想を聞き出してみてください。
- 本と出合った感想を書く
- ざざっと読んだ感想を書く
- じっくり読んだ感想を書く
- テーマを見つけて感想を書く
- ストーリーや、いろんな場面や、セリフについての感想を書く
ポイントは4のテーマではないでしょうか。この本を読んで一番伝えたい気持ちです。これをはっきりとさせて、そしてぶれないようにその子の体験したことなどを通じて表現してあげることが大事だと思います。これはおとうさん、おかあさんの役目ですね。
ちょっと恥ずかしいですが(^^ゞ私のおこだでませんように の感想メモです。参考にしてくださいね。
- 本と出合った感想を書く ※読んだきっかけ、表紙の印象など
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- 「おこだでませんように」ってなんだろう?変な言葉だな。
- 表紙には真横を向いた男の子。口を真一文字に結んでなんだかかわいくないな。
- 裏表紙には七夕かざり。はてな?男の子に似つかわしくないな。
- ざざっと読んだ感想を書く ※読み進めていくうちに変わったものなど、
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- 最初の印象のまま本を読んでいった。途中から言葉に詰まった。涙ぐんだ。
- がまんして、がまんして、それで七夕さまにねがうなんて・・・。
- おこられないのが七夕さまが願いをかなえてくれたって思っている男の子にさらに涙ぐんだ。
- じっくり読んだ感想を書く
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- 表紙の口を真一文字に結んだ男の子の表情は、日々の積み重ねだったんだね。
- 何か言うと怒られるに決まってる・・・って思わせてしまった周りの罪。
- いちばんのおねがい「おこだでませんように」。ことばに気持ちがいっぱいつまってる。
- でも思ってることってちゃんと伝えなければいけないよ。むずかしくても。
- テーマを見つけて感想を書く ※この本を読んで○○って思ったんだ!って一言でいえるもの。
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- 何でも怒ってしまう大人が一番悪い。でもそんな悪い大人に気が付いてもらえるように、気持ちを伝えることも大事なんだよ。(大人の意見になってしまうけど)
- ストーリーや、いろんな場面や、セリフについての感想を書く ※自分の体験に結び付けて
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- 何か言うとおこられるにきまってる・・・。そんな風に声をあげることを頭ごなしに否定するような世の中、学校、親子関係を作者は表現しているように思える。
- そんなことないよ、っていいたいけど、でも自分もつい怒ってしまうとき、子供のいうことを全部きいてあげたろうか?
- 男の子も七夕の短冊を通じて、自分の気持ちを表すことのすばらしさを知ってくれたのかな。
- まとめ ※最後にテーマについてと、これからどうしたいかでまとめたり。
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